僕の気楽飛歩日記

戦中派老人の赤裸々な日記から

三徳山投入堂(みとくさん なげいれどう)

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 婿殿の両親を案内して投入堂を参拝することになった。僕ら夫婦にとっては10年ぶりだ。
 駐車場に車を置いて、国道沿いの遥拝所で「あそこに行く」と言っても両親とも本意は伝わらない。誰もが行くところだ、それほど大したことはないだろう、山道を登っていくだけのことだ。と思っているらしい。
 参拝者受付案内所で入山料800円を支払い、履いている靴の底をチェックされた。
「靴の底にはっきりした凹凸がなければいけません」
 と言いながら一人ずつチェックしている。
 親戚の家で地下足袋を借りていた僕は「バッチリです」とOKが出た。
 そこから続く皆成院、正善院の前を通過し本堂にお参りしてから登山参拝事務所で靴の最終チェックを受けてから山中に入った。
 道が付いているのはほんのわずかの距離だけだ。山道にかかるといきなり道が無くなって急斜面に張った木の根を持ち掴みながら越えて登っていく。今朝まで雨に降られ、山は滑りやすい。必死になってかずらにつかまり、くさりをつかまえ道のないところを登っていく。なにしろ70歳を超えた高齢者ばかりだ。若い登山者が後ろから追いついて来ると「先に行って」と前に行かせる。1時間ほども歩いてやっと文殊堂、地蔵堂に着いた。これらのお堂の縁側がコースになっているが幅は50センチほどで手すりも付いてない。縁の下は目もくらむような断崖になっている。お堂の壁や戸に手をかけてソロリソロリと恐怖心も露わに歩いていたが、ついに座り込んで腰をすべらせて進むしまつだ。
 お堂をでると大きな岩場の上に鎖が渡してある。これを掴み岩の上をよじ登っていく。
 1時間半もかかってやっとのことで投入堂を望む岩場に到着した。

 登山参拝事務所の注意書きには往復の時間が1時間半から2時間とあったが、僕らはさらに時間を要したことになる。

「お堂へはどこから入室するのだろうか」
 見る限り道はなく入口も見えない。
 下りもほぼ同じ道を下り、事務所に着いたときには2時間40分もかかっていた。
 それでも征服感はある。
「大変やったね」「腕が痛い」「足が痛い」ブツブツ言いながら皆が満足した顔だ。
 車に帰り三朝温泉共同浴場で汗を流して帰途についた。