僕の気楽飛歩日記

戦中派老人の赤裸々な日記から

闘い

 強烈に寒く室内の暖房も効かない。

 午後4時、自転車で幼稚園へ孫を迎えに行った。僕は毛皮の帽子をかぶって用意万端だが孫は寒いだろうと持参した僕のダウンコートを上からスッポリと被せた。これで孫は首から上しかでていない。隣の自転車に乗っている若い母親がびっくりしている。たしかにいい格好ではない。

「どうだ暖かいだろう」

「うん」

 家までの10分、寒風にさらされても寒さは感じないだろう。

 家に帰り着くと服も着替えないで遊びまわっている。幼稚園でのうっぷんを晴らすかのように30分近くチャンバラをして騒ぐのがいつものパターンだ。

 爺は疲れてきたので、「服を着替えなさい」と言ったがきかない。

「よし、実力行使だ」

 孫をつかまえ倒しズボンの裾を持って、強引に脱がせているとき娘が帰ってきた。

「何をキャーキャー騒いでいるのかと思ったら着替えか」

「そうだ、爺ちゃんの言うことを聞かないから実力行使だ」

 それでも孫の抵抗は止まない、ひとしきり騒いで着替えが終わった。

「さあ、お母さんが帰ってきたから爺ちゃんは帰るよ」とハイタッチをするため手をだしたら、横になったまま足を出してきた。「お、足でハイタッチする気か」両足をつかまえて体をさかさまにぶら下げた。「どうだ参ったか」と手を離したら「もう一回」と要求された。