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僕の気楽飛歩日記

戦中派老人の赤裸々な日記から

同窓会

 中学時代同窓会の連絡が来た。還暦、古希と節目ごとに集まってきた同窓生であるが、今回は参加するべきかどうか迷っている。

 還暦同窓会のときは40数年ぶりだった。

「私は誰でしょう」と会場に入った。皆が唖然としている。全員で50名しかいなかった同級生だ、当時は全員が仲良かった。

 誰も僕の名を思い出す者はいなかった。

「そのうち分かるよ」

 と言ってやった。そして自己紹介はしないことにした。

 子供のころの面影のある者、まったく見覚えのない顔、女性については、その母親の顔を思い出して、そこから同級生を特定し、徐々に思い出してきた。

「ワイワイガヤガヤ」会場からあふれる大声も気にしないで思い出を語り合った。

 だが、2人が鬼籍に入(い)っていた。

 そのうちの1人男生徒は小学校から中学卒業まで首席で、性格も優しく運動もよくできた秀才だった。男女誰もが彼を慕っていた。高校もひとりだけ有名な進学校へ進んだ。ところが国立大学の受験に失敗してから人生が変わり40代のとき故郷に帰ったと聞いた。

 僕が50代のとき、彼の近所のおやじさんに消息を聞くと

「廃人じゃよ」

 一言返ってきた。

 還暦同窓会のとき彼が死去したことを聞いた。

 古希同窓会のときには5人が亡くなっていた。

 生きているのは当たり前で、死んでしまった同級生のことを思い、僕の心は沈んでいた。

 同窓会とは楽しいことばかりではない、悲しみ寂しさも伴うものであることを知った。