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僕の気楽飛歩日記

戦中派老人の赤裸々な日記から

高齢者ドライブ

 運転は僕72歳、平均年齢74歳の5人で山陽自動車道500キロを走破して下関へのドライブを計画した。世間では高齢ドライバーの事故が多発している今時不謹慎かもしれないが、世論に背を向けてのドライブだ。会費は5万円になる、九州復興割引で格安ツアーが多いなか皆に悪いが個人で行くとどうしても高くなる。

 中国池田から下関間往復の通常料金2万2000円で計画を立てていたら同行者の娘さんが、格安料金があることを教えてくれた。3日間往復で1万500円だ。これだと片道分で往復できることになった。さらに途中のサービスエリアでの買い物割引券、パーキングエリアでコーヒー接待付きだ。感謝感謝。

  12月16日(金)朝6時前、強烈に寒い朝だった。ネットで山陽道の交通情報を確認したがチェーン規制等は出ていない、ノーマルタイヤしか付けていない僕の車でも行けそうだ。

同行者3人を順次回りながら集めて出発した。

 平日だけにトラックが多い、走行車線を連なって走るトラックを僕が追い越していく。

 山陽道中国道とは違い、直線が多く走りやすい。取り締まりに抵触しない範囲に速度を固定しているから、パトカーや自動取り締まりを気にする必要がない。

 ワイワイガヤガヤ騒ぎながら走っている。グループ旅行のだいご味だ、時間の立つのも忘れる。

 2時間ごとに休憩を取り、宮島サービスエリアでアナゴ重の昼食を摂った。ここからは宮島の赤い鳥居が見えるはずだが見えないのでカメラの望遠を使ってやっと確認できた。

 休憩の後、今日の見学予定にしている防府八幡宮と毛利邸を目指してどんどん西下した。

 12時すぎ防府東で山陽道を出たころから大雨になった。

「これはやばいぞ」

 と失望していたが防府八幡宮に着いた頃には小雨になっていた。

 参拝のあと毛利邸へ移動、1000円の入館料を払って室内を観て回り、庭園に出たころには晴れていた。これからは晴れて気温もあがるという天気予報がでている。

 15時30分、毛利邸を出発して宿泊予定の下関へ向かう。

 トイレ休憩のため佐渡川サービスエリアに入ると、中国道と合流する山口JCTから美祢区間がチェーン規制に変わっていた。

「大変だ、通行止めだ」

先ほど防府にいたとき降った雨がこの地域では雪だったのだ。

進路変更をしなければならない。大慌てでナビの設定を変更して、ナビの勧めるとおり山口南インターで一般道に出た。しばらく走って再び山陽自動車道に入り埴生からまた一般道に出た。

「一体どこを走らせるつもりやナビ君」

 ブツブツ言いながらも土地勘の無い僕らはナビのとおりに走らざるを得ない。

 それでも17時前には目的の国民宿舎海峡ビュー下関に到着した。

「結果から見れば高速道路を走るより近道だったんやな、ナビ君ありがとう」

 安心した僕らはナビに感謝してチェックインに向かった。

 下関火の山中腹にある海峡ビュー下関の部屋から一望する関門海峡は絶景である。

 海峡を航行する船舶のエンジンが「ドンドンドン」とドラムのような音を立て通過している。

 この部屋は初めてではない、3年前まで数年にわたってグループを組み、青春18キップの旅をしてきた。延べでは30人を超えている。その都度、この部屋をあてがってくれた。僕にとっては慣れた心休まる部屋である。

 18時、関門橋にイルミネーションが点いた。遠く門司港の明かりが橋の下後方に輝いている。

 夕食のとき、同行者の一人が「これ使えますか」と言ってパソコンで打ち出した1枚の紙を従業員に渡した。同行者の娘さんがパソコンで見つけて持たせてくれていたのだ、これにより3名が生ビール中ジョッキ、2名がソフトドリンクを無料でゲットした、ラッキー。

「娘さんに礼を言ってね」

 僕らは感謝し乾杯した。

 

 17日(土)、「ボー」と低い汽笛の音で目が覚めた。眼下の海峡をコンテナ船が海流に逆らって航行している。

 船は一晩中航行していた。ただし、旅情を彩るものであって眠りを妨げるものではなかった。

 今日は数年前テレビの「花子とアン」で有名になった筑豊炭鉱王の伊藤伝衛門邸を予定している。

 8時30分、国民宿舎を出発して関門橋から九州に入った。移動性高気圧に覆われて晴天だ。

 9時半すぎには伊藤伝衛門邸に着いた。下関からは62キロほどだった。

 300円の入館料を払うとボランティアガイドが付いてくれた。早朝であることが幸いして他の客はいない。1時間を超える懇切丁寧な説明に感激し、僕らは「良かった」の連発である。邸宅見学のあと庭園をゆっくり回遊して邸を出たのは11時を過ぎていた。時間に制限されないのは個人旅行のいいところである。

 次に車で5分ほどのところにある嘉穂劇場に行った。国の有形文化遺産に登録されていて、有名な歌舞伎公演もある現役だ。映画で視るような江戸情緒あふれる芝居小屋に入って説明を聞き、奈落にある回り舞台の装置を見た。12人の高校生アルバイトにより人力で回転させると聞いて感心しきりである。

 ここからは31キロほどの宗像大社に向かう、途中、国道添いの食堂でうどんを食べて昼食とし、3時前に大社に着いた。

 宗像大社を参拝して今日の目的は終わりだ、あとは下関まで73キロほどだ。

 帰りは関門トンネルを通ることにした、同行者の一人が自動車用海底トンネルのあることを知らなかったからだ。

 一般道を通りたいがナビは高速道路へ入れようとする、何回か無視してついに都市高速へ導かれてしまった。

 それでも関門トンネルは予定通り通過して、17時すぎ国民宿舎に着いた。

 今日はこれで終わりではない、19時から北九州・下関市内宿泊者限定の「関門海峡ぐるっと夜景バス」が無料であるのだ。女房ら女性陣は参加して「夜景がきれいだった」の連発だ。何より無料ということが気に入ったらしい。

 今回は、高速道路が半額になり、コーヒー付き、さらには宿泊所で飲み物付きだ。

そのうえ夜景観光まで無料で付いているのだからたまらない。

ラッキー続きの旅行になった。

 

 18日(日)8時出発、唐戸市場で生鮮魚貝類の買い物をして10時に下関を後にした。

 中国道から山陽道に入り238キロを2時間で走行し広島県の小谷サービスエリアで昼食にした。

 食事の後、ショッピングで時間がかかり結局1時間の休憩になった。

 次は2時間走って龍野西サービスエリアでトイレ休憩、あとはもう休憩はない、家に帰りつくまで一気に走行だ。

 中国池田で空港線に入ろうとしたが、僕が尿意をもよおしてしまった。渋滞している環状高速に入り込めば大変なことになる。しかたない、まずはトイレだ。一般道に出て5車線の道路を横切り、コンビニでトイレを済ましてから、再び渋滞している5車線道路を横切って中国道に入り吹田から近畿道を利用した。

 今回ドライブの全走行距離1200キロ、旅費は5万円で計画したが3万6000円余で済んだ。数年前10名グループで青春18キップを利用して下関往復した。そのときの旅費とほぼ同じだった。

「やはり、車での旅行は安い、これからも行こうね」

 高齢グループの鼻息は荒い、なにしろ己の生命に後が無いのだから。

宮島SAから鳥居遠望

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防府八幡宮

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防府毛利邸

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関門海峡

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伊藤伝衛門邸

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 飯塚・嘉穂劇場

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宗像大社

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