僕の気楽飛歩日記

戦中派老人の赤裸々な日記から

明日はわが身

 

3年前まで同じウォーキンググループの会員だったIさんの息子さんから喪中ハガキが届いた。

今年の7月にIさんは亡くなっていた。

 Iさんは当時七十代後半の年齢であったが元気で気も強く、グループの中でも摩擦の絶えない女性だった。このことは本人も気づいていたらしく、会を解散するとき「私を入れてくれる会は他にはない」と弱音が口からこぼれた。

 解散後、ウォーキングは止め、区役所の主催する行事に参加しているところを数回見ることがあったが、ここしばらく見ないと思っていたら亡くなっていた。

 あれほど元気溌剌とした人が、逝ってしまったと驚きを持った。

 Iさんの冥福をお祈りする。

 僕だって明日はどうなっているか分からない。

グループドライブ・新造船フェリーによる九州の旅

 12月2日(日)

 午後2時に家を出発して、同乗者二名と合流しながら大阪南港のフェリー乗り場へ向かった。

 午後5時の出航だから時間は早すぎると思うが、乗船手続きがあるのと時間が迫ってあわてるのが嫌いで、いつも余裕持って出発している。

 乗り場に着いた。

「大きい」

 皆が船の大きさに驚いている、今秋就航したばかりで1万3659トンもある。

 ツーリストのプランに乗っているから手続きも簡単だ。指定された書類を渡して車検証を見せたら手続き完了だ。

 4時から乗船開始した。この会社は同乗者も車に乗ったまま乗船できるから楽だ。

 誘導されるままに船内を回り、指定された場所に停止した。

 皆が荷物を手に持ち「さあ、客室へ行こう」とした。

「ちょっと待って、ここの位置を確認しておかないと明日困る」と僕が「5階の中央部より少し前の方」と確認した。

 部屋の鍵は乗船前手続きの際に受け取っているから船での手続きは必要ない。部屋番号を探し歩いてなんなく到着した。

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 予約したのはデラックス洋室だ、シャワー、トイレ付きで窓がある。

 トイレが付いているのが一番うれしい。加齢により夜中に何回もトイレへ行くのに、その都度部屋を出て行く必要がない。

 部屋を見回しトイレのドアを開けてのぞき込む。

「うん、いいな」満足だ。

 レストランオープンの船内放送が入った。

 バイキングだから自分の好きなものを好きなだけ摂れる。

 窓際に席をとって食べはじめたころ、船は動き出していた。大阪港の夜景がきれいだ。

 さすが新造船だ、動いたのも分からないほど静かだ。

 自動販売機でビールを買ってきた。普段はめったに飲まないが今日は飲みたい気分だ。

 カップ一杯のビールを女房に半分取ってもらった残りが僕に適した量だ。それでも酔いがすぐに出てくる。

「いい、酒を飲むねえ」同乗の女性が感心している。

 腹いっぱい食べ、ソフトドリンク、コーヒーに果物を食べて皆が大満足だ。

 料理も美味かった。

「話は変わるけど、長距離ドライブによる旅行は今回を最後にします」

 僕の爆弾発言に「え~!」非難の集中を受けた。「来年は後期高齢者になるから、もし事故でも起こしたら世間の笑いものになる」と決めていたことだ。後は、電車やバスによる旅行に切り替えるつもりでいる。

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 部屋に帰って、ベッドに横になりテレビを観ていたが、今どの辺りを走っているかと、テレビで船の操舵室に付いている前方カメラ映像に切り替えたが、真っ暗だ、船は前照灯を点けないので何も見えない。

 女房は隣の部屋で同乗の女性陣と話し込んでいる。

 酔いが覚めるのを待って大浴場へ行った。

 ノレンを掻き分け入口を入ると、誰もいないのを幸いにカメラを持ち込み、あちらこちらを撮りまくった。

 洗い場も、浴槽も広く温泉旅館の浴場と変わらぬ豪華さだ。

 700名乗れるという船に今日は100名ほどしか乗っていないらしく、どこへ行ってもガラガラだ。

 浴槽に首まで浸かり目を閉じた。船は音もなく静かだ、乗船していることさえ忘れそうだ。

 部屋に帰って外を見ると、友ヶ島の横を通過していた。

 ベッドに横になっても船特有の機関音も振動も伝わってこない、さすが大型の新造船だ。

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 太平洋に出ると、さすがに波があるようだ、時々、ドンと揺れる。

 台風崩れの熱帯低気圧が三日前に通過したばかりだから、まだ波が残っているのかもしれない。

 朝、起きると「寝たと思ったら地震のような揺れが来て、ときどき目が覚めた」と女房がぼやいた。

「そうか、俺は気持ちよく寝たで、♫波の背の背に揺られて揺れて♫だ」

 田端義夫の「かえり船」を口ずさんだ。

 女房が鼻白んだ。

  

12月3日(月)

 志布志港には定刻通り着岸した。

 今日はじめの目的地は島津氏の別邸「仙厳園」である、距離は90キロで1時間40分の行程だ。

 今回のドライブも「みち旅」の手続きを取っているので、6500円で九州内の高速道路使い放題だ。

 NHK大河ドラマ西郷どん」で人気の場所だ、大勢の観光客が来ている。観光バスから添乗員に連れられた団体でごった返している。僕らと同行する団体は同年代のようだ。

「この団体に紛れて入園するからな」

 添乗員のすぐ後ろで、わざと大きな声をだして僕のグループに言うと、「そうはいきませんよ」と添乗員が振り返って「年が違います、うちは若いから」と冗談で切り返してきた。ベテランの女性添乗員だ。

「そうか、無理か」

 僕らは笑いながら団体とは別のキップ売り場で購入した。

 12時前になっていたので園内の桜華亭でちょっとだけ豪華な和食を食べた。

 島津家別邸は当主の平素の暮しを偲ぶことができる。御殿というから豪華絢爛な建物を想像していたが意外なほど質素だった、造作は普通の民家と変わらない。

 雨はときどき降る程度だが写真はきれいに撮れない、青空に桜島の遠景を楽しみにしていたのに残念だった。

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 次の目的地は鹿児島市内の城山と西郷隆盛最後の司令部あと洞窟だ。

 洞窟前の土産物店にナビをセットして走ると、道に迷うことなく着いた。

 城山から桜島遠景は絶景ポイントだが曇り空では興ざめだ。

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 早々に車を発車させて今日の宿泊地宮崎へ向かった。

 宮崎までは九州自動車道宮崎自動車道を経由すると160キロほどの距離だから二時間ほどで行き着くだろう。

 えびのジャンクション宮崎自動車道に入ったころからドシャ降りになった。自動ワイパーがセッセと速度を速めて動いているが視界は不良だ、車の速度を落として走っている。

「雨が降るならこのぐらい降ってくれると汚れなくて済む」

 同乗者が雨に怖れを抱かないよう、冗談を言いながら走って、宮崎市内に入るころには雨は上がっていた。すでに日はトップリ暮れている。

 ナビを頼りに宮崎観光ホテルを探した。

「目的地周辺です」ナビが言ったのは薄暗く狭い道だった。

「こんなところか、ホテルはあるか」

 全員が目をこらして探すと「ホテル駐車場の矢印がある」と女房が見つけて一安心だ。ホテル裏道にある民営の駐車場だった。

 ホテルは大淀川沿いの景色の良い場所にあった。ただ、僕らの部屋は三階だから眺望はきかない。部屋は綺麗で申し分ない。

 夕食は同乗の女性の意見により和食にした。料理は豪華で美味かったが量の多いのに閉口した。「すみません、残してしまいました」と店員に詫びた。残して詫びるのは関西人の特徴だというが、せっかく作った料理を残すのは申し訳ない。

 

12月4日(火)

 今日は宮崎から大分県由布院まで271キロを一気に走って、由布院を見学するつもりだ。

 由布院へは12時半に着いた。

 今日も道中は雨にたたられた。特に大分自動車道へ入ってからは雷雨になった。湯布院はもうすぐだ。「やばいな、こんなに降られたら散策も大変だ」

 皆の心配が通じたのか駐車場に車をいれたころには雨があがっていた。

「観光客が多いな」

 同乗の2人は初めての由布院だ。あまりにも多い人波に驚いている。

 派手な和服を着た、おばちゃんがいる。台湾からの観光客のようだ。着物の着崩れがない、貸衣裳店でプロの着付けだろう。

 韓国、台湾、中国語が行きかっている、日本人より多いようだ。

 昼食のため造りのシックなソバ屋に入った。店は老夫婦二人で切り盛りしているようで、食べ終わった食器もそのままテーブルに残っている。

「しまったな、こんなところではいつ食えるか分からん」

 僕が小さな声で呟いたが、あまり待たされることなく料理がでてきた。

「味は良かったな」

 僕らの感想だ。

 外は降ったり止んだりの天気だった。それでも金鱗湖まで散策した。

「この湖は温泉が湧いているらしいよ」

 下ん湯の前へ行って小川に手を浸けると冷たくない程度の温度だった。

 街を歩いていて、ふと振り返ると女性陣がいない、はるか後方で立ち話をしている。

「あのなー、観光のために立ち止まるのはいいが、立ち止まっての世間話はやめてくれるか、予定が狂って困る」

 ついに僕が口にだした。いつものことながらウォーキングに行っても周辺を観るでもなく、世間話に夢中になってノロノロと歩く、そして僕がイライラしている。

 フエリー乗り場までは車で1時間もかからない。

 狭霧台展望台を通って草紅葉の絶景を展望して日田往還(県道11号)を港へ向かった。

 今日乗るフエリーの出航は夕方6時45分だ。5時に港へ着けばいいと、土産物店を探しまわってあちこち走ったが、結局、別府国際港近くの店で購入した。

 

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 帰路のフェリーは9245トンで志布志航路よりはるかに小さい。

 一等船室をとったが二段ベッドが二つ並んだ4人部屋だ。それでも2名1室にしてくれた。

 部屋にトイレがない。夜に何回もトイレにいく僕は、その度に部屋の外に出なければならない。特に女性用は遠いと女房がぼやく。

 トイレ付きの部屋へ変わるには追加料金がいくらかかるか案内所で聞いたら、僕の持っているキップを見て、「これは割引キップですからさらなる割引は利かないんです」と言われてしまった。一人当たり7000円の追加になる。

 旅行社のお薦めプランで、通常では船の往復だけで13万5000円のところを4万1000円で乗っているから文句は言えない。さらに僕らの4万1000円には宮崎での宿泊代も含んでいるのだ。残念だがあきらめるしかない。

 夜、ベッドに横になると機関の音と振動が背中から伝わって来る。

 それでも僕には心地よい振動だ。

 瀬戸内海は波が静かだ、船の揺れも少ない。

「さあ、船旅最後の夜だ」

 ベッドの上で寝転んで思い切り背伸びした。

 

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12月5日(水)

 早朝暗いうちに着岸した。

 今回の旅行での走行距離は571キロだった、僕としては少ない。

 

 

助かった

 プリンターのインクが切れたので、スーパーの電気店で6色入りを1パック購入した。

 家に帰ってプリンターにセットすると「認識しません」と出た。

「えーなんで」と表示を見るとキャノン380,381を買うべきところを370、371を買ってしまったのだ。

 開封して1本はセットしてしまっているので、返品はできない。己のミスによるものだから自己責任だ、捨てるしかない。

 こんな場合皆はどんな方法をとっているかとネットで検索すると「自己責任だからどうしょうもない」「開封してないのを個別にネットオークションにかければいい」と言った内容ばかりだ。

「しかたない、捨てることにしよう」とあきらめた。それにしても6000円ほどを捨てるのはもったいない。

 購入した電気店へ行き「これ間違って購入してしまったからメーカーへ返品してください、1色だけ機器にセットしてしまったが残り五本は封がついたままです。自分が間違って買ったものですからあきらめています」と店員のカウンターに置いた。

「ちょっと待ってください」立ち去ろうとする僕を呼び留めて、「メーカーへの返品はしていません」と言い、「ちょっと待ってください」と言って胸元に着けている無線で事務室と連絡をとっていた。

「上司と相談しましたら、交換してあげなさい、と言われましたから」

 と、返品処理と新規購入手続きを取ってくれた。

 ありがたい、6000円を拾った気分だ。

「ありがとう」を連発して礼を言った。

 助かった、捨てなくて済んだ。

 今日は気分いい日になった。

紅葉狩り

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 千早ぶる 神代もきかず 龍田川

 からくれなゐに 水くくるとは

      (在原業平 17番 『古今集』秋・294)

 

 

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 法隆寺

 

 古今集で有名な奈良県斑鳩町の龍田川で紅葉を求めたが、天候不順をもろに受けて今年はまったくだめ。

 写真に撮れそうな箇所を探してやっと収める始末だった。

 気分が晴れないので急遽、法隆寺に足をのばした。

ふるさとは大変なことになっている

 最寄り駅に下りて、ふるさとへの町道を峠越えにかかった。

 リュックから取り出したクマ避けの鈴を手で鳴らしながら峠に入った。

 この道は何回も通過した道だ。

 黄葉は際立ったほどでもなく、青葉や枯れ葉が混ざった葉で、すでにてっぺん(頂)部は散って枝だけになったものもある。

 シャンシャンとことさら大きな鈴音を発しながら歩いていたが、峠の集落で右手の山から大きなサルが道路に出てきた。

 僕を認めても動きもしないでジッとこちらを睨んでいる。尻をピンとあげ臨戦態勢だ。

 そのとき左手の道より低い灌木林から「ガウォーガウォー」と怒声をあげ、鉄の檻を激しく揺するような音がした。何回も繰り返している。

 姿は見えないが、おそらくイノシシ捕獲用の檻にサルが捕まったのだろう。

 檻のまわりにグループが集まって興奮しているらしく騒ぎたてている。

「集団で襲って来たらやばいな」と思い、山際に落ちていた木の棒を手に取ると、僕を威嚇していた先ほどのサルはいなくなっていた。人間の生活領域を獣がわがもの顔で徘徊し農作物を荒らしている。

 過疎化により人口減少のためということもあろうが、大型、中型犬を放し飼いにしなくなったことが大きな要因だ。

 僕の幼少期には集落にいた多くの犬が獣を寄せ付けなかったものである。

 すぐ近くの民家の前で60代ぐらいの男性が堆肥を一輪車に積んでいた。

「すぐそこの檻にサルが入ったみたいで騒いでいました」

 挨拶のあと話しかけると、気の優しそうな男性は「〇〇のやな」と他家らしい家の名を言った。

「サルは檻に入らんけどな」

 と男性が言ったが僕も鳴き声からサルだろうと思うだけで姿は見ていない。

「この辺には人間に悪さをする獣はおらんよ、クマはこっちが気づくまでに向こうから離れて行く」

 サルや鹿により農作物は大きな被害を被っているのは、地元の人にとってはさして痛痒に感じていないらしい。

 獲物には興味なさそうなので僕も男性から離れた。

UFO

 

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  旅先の駅前で時間つぶしに入った喫茶店から外を見てびっくりした。

「UFOだ」と思ったが、なんのことはない喫茶店内の電燈がガラスに映っていただけのことだった。

 ときどき世間を騒がすUFOも案外こんなものかもしれない。

 

グループウォーキング・河内長野延命寺

 

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 気温18度、くもりと絶好のウォーキング日和だ。

 三日市駅から延命寺まで田舎道を3.2キロ、延命寺から南海の千早口駅まで山越えで2.5キロで6キロ弱のウォーキングになった。

 紅葉は一番良いときだった。

   今日は20,500歩、さすがに腰まわりの疲れを感じた。

 夜、入浴のとき右手くるぶしの少し上に虫に噛まれた跡があった。まったく痛みも感じなかったのに、クッキリとした噛み跡もあり周辺も2センチほどが赤く腫れていた。

「2本の歯で噛む南京虫かな」と思って虫眼鏡で見ると噛み跡は1か所だけだったので南京虫ではない。林の中の谷川沿いを歩いたときヒルに噛まれたようだ。

 それにしても長袖のシャツを着ていたのに、どのようにして侵入したのだろうか。

 数年前にも、山中の滝を観に行ったあと、近くの温泉で足首から血が出ているのを見つけた。あのときは厚い靴下を履いていたのに2か所もヒルに噛まれていた。ヒルというやつは、いつの間にか人間の体に取り付き血を吸って満足したら、いつの間にか離れている。姿を見せることのない不思議なやつだ。